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PDF版 環境報告書 | 国立大学法人 神戸大学 (Kobe University)

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(1)
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編集方針

環境報告書の作成に当たっ

この環境報告書は、本学の主要なキャンパスにおける2006年4月から2007年3月までの1年間の環

境に関する活動の成果を取りまとめ、「神戸大学環境報告書2007」として公表するものです。

この「神戸大学環境報告書2007」は以下により作成しています。

参考にしたガイドライン

「環境報告書ガイドライン(2007年版)」(平成19年6月環境省発行)

「環境報告書の記載事項等の手引き」(平成17年12月環境省発行)

調査対象範 囲 六甲台地区

(六甲台1キャンパス、六甲台2キャンパス、鶴甲1キャンパス、鶴甲2キャンパス)

楠地区(医学部及び附属病院)

深江地区(海事科学部)

名谷地区(医学部保健学科)

事業年度

平成18年度(2006年4月∼2007年3月)

発行日

平成19年9月30日

次回 発行予定日 平成20年9月30日

作成部署

環境報告書作成ワーキンググループ(座長:太田和施設環境担当理事)

連絡先

神戸大学施設部施設企画課総務係

〒657-8501 兵庫県神戸市灘区六甲台町1-1 TEL 078-803-5173

E-mail [email protected]

URL

http://www.kobe-u.ac.jp/report/environmental/2007/

表紙 の説明

上:神戸大学六甲台地区より山を望む

(3)

学長のメ

セージ

神戸大学は、国際的に卓越した研究教育拠点と

して国際社会に貢献し、地域社会の発展に不可欠

な存在として発展していくことを目指して、全学を挙

げて創造的な研究教育活動を展開しています。

昨年は、神戸大学として初めて環境憲章を制定

しました。また、併せて初版の環境報告書2006を

作成し、環境に関する教育状況、環境に関する研

究事例、環境に関する地域貢献状況、学生による

環境活動事例を紹介したところです。

今年の環境報告書においては、以下の特色ある

テーマの中で次のような課題において取りまとめま

した。

テーマ1

環境意識の高い人材の育成と

支援』

野外植物生態学実習について

環境資源経済論について

テーマ2

地球環境を維持し

創造するための研究の促進』

ドイツの環境税について

海事科学研究科の環境保全への取り組みについて

テーマ3

率先垂範と

ての環境保全活動の推進』

市民と大学の環境フォーラムについて

環境会計・環境報告書への取り組み

自治体、大学、民間の協働によるグラスパーキング(芝生化駐車場)推進事業の

紹介

「環境インパクト低減に関する材料・プロセス国際ワークショップ」 開催報告

学生サークル「エコロ」、「とんかち」、「まち美化エンジェル」の環境活動について

なお、来年5月には神戸においてサミット環境相会議を開催することが決定されました。これを

機に、本学では産官学共同事業である大学地域コンソーシアム活動等を通じて、積極的に環境問

題に参画していくことで、国際社会及び地域社会の発展にこれまで以上に貢献していく所存です。

平成19年9月

(4)

環境憲章

基本理念

神戸大学は、世界最高水準の研究教育拠点として、大学における全ての活動を通じて現代の最重要

課題である地球環境の保全と持続可能な社会の創造に全力で取り組みます。

私たちは、山と海に囲まれた地域環境を活かして環境意識の高い人材を育成するとともに、国際都

市神戸から世界へ向けた学術的な情報発信を常に推進し、自らも環境保全に率先垂範することを通し

て、持続可能な社会という人類共通の目標を実現する道を築いていくことを約束します。

基本方針

1.環境意識 の高い人材 の育成 と支援

大学の最大の使命は人材の育成にあります。

私たちは、地球環境や地域環境への影響を常に意識して行動する人材を養成するために教育

プログラムを絶えず改善し、人文・社会・自然科学の知見を統合して、環境に対して深い理解をも

つ人間性豊かな人材を国際社会や地域社会と連携して育成することに努めます。

2.地球環境 を維持 し創造 するための 研究の促進

地球環境を保全し、持続可能な社会を創造するためには、さまざまな課題を克服する研究成果

の蓄積が必要です。

私たちは、環境問題に関する個別分野の研究と関連分野を統合した学際的な研究の双方を推

進し、その成果を世界と地域に向けて発信することに努めます。

また、このような研究成果を国際社会と地域社会の発展に具体的に結びつける活動を支援しま

す。

3.率先垂範 としての環境保全活動 の推進

地球環境を保全するためには、ひとりひとりの行動が大切です。

私たちは、日々の活動を通じて、環境を守り、エネルギーや資源を有効に活用し、有害物質の

管理を徹底することによって、環境に十分配慮したキャンパスライフを率先します。

さらに、環境保全活動の情報を開示し、関係者とのコミュニケーションを通じて、継続的な改善 に努めます。

(5)

環境保全のための組織体制

取り

組みに関わる体制

環境報告書の作成は、施設マネジメント委員会の下に教員及び職員で構成する環境報告書作成ワ

ーキンググループを設置し、 各部局と連携しながら行いました。

また、本学における環境保全のための組織として、学長の下に環境管理センター、 施設マネージメン

(6)

環境に関する教育・

研究と

地域連携

環境に関する教育

野外植物生態学実 習について

人間発達環境学研究科 教授 武田義明

本実習は毎年高山を中心に行っている。普段見ることができないような植生や植物と自然環境

との対応関係を直接体験することによって理解してもらうことに主眼を置いている。平成18年度は

長野県の霧ヶ峰高原と木曽駒ヶ岳で2泊3日の実習を行った。参加学生は研究室の大学院生、学

部学生も含めて10名であった。初日と翌日は霧ヶ峰高原で実習を行った。霧ヶ峰高原は諏訪市に

位置し、標高約1500mから1900mであり、亜高山帯に属している。ここには森林が伐採されたこと

によって形成されたススキの優占する二次草原が広がっており、ニッコウキスゲ、キンバイソウ、

ハクサンフウロ、クガイソウなど平地ではみられないような植物を観察することができた。霧ヶ峰に

は八島湿原、車山湿原、踊場湿原の3つの高層湿原があり、そのうち八島湿原が71.6haで、最も

大きい。高層湿原は低温のためミズゴケなどの植物が腐らずに泥炭として堆積し、その上に湿地

性の植物が生える。残念ながら湿原内に立ち入ることができず、近くで観察することができなかっ

たが、高層湿原特有の中央部が泥炭の蓄積によって盛り上がっている現象を見ることができた。

また、これらの湿原の周辺ではシモツケソウ、チダケサシ、アカショウマ、ヤマドリゼンマイなどの

湿地性の植物を観察することができた。

3日目は木曽駒ヶ岳で実習を行い、その日のうちに神戸に戻った。木曽駒ヶ岳は駒ヶ根市と木

曽郡上松町の境にあり、標高2956mの山である。1700m付近から2600m付近まではロープウェ

イで登り、そこから徒歩で山頂まで高山植物を観察しながら登った。ロープウェイからはシラビソや

オオシラビソで構成される亜高山針葉樹林帯から低小草原からなる高山帯へと高度が上がるに

つれて変わっていくのがよく観察された。高山のような環境の厳しい場所では、わずかな環境の違

いによって生育する植物が違ってくる。雪解けが遅くややしめっているような場所では、ミヤマキン

ポウゲ、シナノキンバイ、ハクサンイチゲ、チングルマなどが生育し、一方、乾燥した場所では、チ

シマギキョウ、イワツメクサ、ミヤマダイコンソウなどが、小石の多い土壌が安定しない場所ではコ

マクサが生育している。また、風当たりが強い場所ではウラシマツツジやミヤマクロスゲなどが風

衝草原を形成している。これらの環境の違いが植生に大きな影響を与えていることを実際に観察

することができた。

(7)

環境に関する教育・

研究と

地域連携

環境に関する教育

環境資源経済 論」

について

国際協力研究科 准教授 橘 永久

今回ご紹介するのは、大学院国際協力研究科の「環境資源経済論」です。公害対策や環境評

価の方法を勉強する環境経済学の講義と思われそうですが、国際協力研究科の開講科目という

ことで、いくつか特色があります。まず、通常の環境経済学より「資源」管理の問題に重点が置か

れています。資源のなかでも、発展途上国の農村地域で暮らす人々が家畜の餌や薪、日々の糧

を依存している森林や沿岸漁場を維持・改善していくための政策を学ぶことが、最大の目標です。

第二に、国際協力研究科が制度化した海外フィールドワーク科目との連携があります。海外の現

場で、環境資源経済論で学んだ理論を検証するためのデータ収集方法等を実践的に学習しま

す。現在までに、「ラオス山岳地帯での過剰な焼畑問題」、「インドネシアの森林火災と国内移民」

をテーマとするフィールドワークを企画してきました。最後に、全て英語での講義という点も特徴と

して挙げられます。国際協力の舞台で環境が重要なテーマとなって久しいですが、途上国からの

留学生の多くにとっては、経済成長や貿易の方がまだまだ重要なテーマです。世界全体での環境

意識の高まりと共に、受講者数の増大が期待されます。

インドネシア カリマンタン島

2次林での火災 (2006年9月)

ラオス北部山岳地 帯の焼畑

(8)

環境に関する教育・

研究と

地域連携

環境に関する研究

イツの環境 税について

法学研究科 准教授 島村 健

私は、法学研究科において環境法の授業を担当

していますが、2006年10月より、ドイツ南西部にあ

るフライブルク大学法学部において在外研究をして

います。わが国の行政法は、その基礎的な構造や

法概念を、ドイツやフランスなどから受け継ぎまし

た。私は、この地で、ドイツの環境法の基礎理論や

ドイツにおける環境行政の手法を学んだり、近時の

法政策・判例の動向を調査したりしています。例え

ば、私はドイツにおける環境税について関心をもっ

ています。

ドイツにおいては、1970年代から様々な種類の環境税が導入されています。最近の例として

は、気候変動防止政策の一環として、化石燃料の消費に対してこれまでの税に上乗せして“ エコ

税” が課税されています。また、私が住むバーデン=ビュルテンベルク州では、かねてより、地下

水・表層水の取水に際して“ 取水賦課金” と呼ばれる一種の環境税が課されています。税収は、水

質の維持や農家への補償支払いのために支出されています。法学的観点から興味深いのは、こ

れらの環境税の是非について、法的な観点から議論が蓄積されていることです。納税者が訴訟を

提起し、憲法裁判所において、そのような課税の許否、妥当性が法的な観点から議論されることも

少なくありません。日本においては、環境税の導入がどれほど環境保護に資するのか、といった

政策論はなされますが、法的な議論の蓄積は薄いといわざるを得ません。たしかに、何から何ま

で法的に議論し、場合によっては憲法から直接に結論を演繹する、といったことが、社会的な意思

決定のあり方として必ずしも妥当とはいえないかもしれません。しかし、法学徒にとって、そのよう

な国で学び、思考することは一種の快楽に属することがらです。

さて、ここフライブルクは、日本においても環境都市として知られています。本当に、ここが環境 都市と呼ぶに相応しい都市なのか、ここで申し上げることはいたしません。いずれにせよ、ここは、

美しい大学町であり、シュバルツバルトに面した緑豊かなところです。写真は、シュバルツバルトに

ある大学の施設です。私は、最近、こちらの教授や学生たちとこの施設に滞在し、丸2日議論をす

(9)

環境に関する教育・

研究と

地域連携

環境に関する研究

環境保全への 取り

組みについて

海事科学研究科 内燃機関工学研究室

教授 橋本 正孝

准教授 段 智久

私共の研究室においての環境保全対策として、以下の2つの研究を紹介させて頂く。

1)

バイ

オ燃料の研究

一般にバイオディーゼル燃料と言われているものは、バイオ成分が数%以下の燃料であり、 主

にエタノールが使用されている。すなわち、植物油からエタノールのみを抽出して、それを軽油に

混合して使用するという方法をとっている。この方法は手間が掛かりすぎると共に多くのエネルギ

ーを消費しており、余り有効な環境保全方法とは言えない。

そこで、植物油そのものをディーゼル機関の燃料として使用するためにはどのようにすれば良

いか、どの様な弊害が生ずるか、既存の燃料との混合油として使用する場合、どの程度まで混合

が可能か、その特性はどうなるか、どの様な植物油が使用に適しているか等の研究を継続して行

っており、それらの成果を種々の学会で発表している。

最近、ジャトローワ(ナンヨウアブラギリの種子から得られる油で、この実は毒性があり食用には 向かない)という植物油が手に入り、検証を行ったところ、軽油に近い特性を示しており、バイオ燃

料として最も有力な油であると位置づけ、今後研究を続ける予定である。

2)

船外機フ

ルタ

ーの 研究

一般には知られていないが、沿岸部の海洋汚染の一因として、船外機による海水汚濁の問題

がある。潤滑油のミストが排気と共に冷却排水に混ざって海水中に捨てられるために生ずる。この

(10)

環境に関する教育・

研究と

地域連携

環境に関する地域貢献

市民と

大学の環境 フ

ーラ

ム」

について

人間発達環境学研究科 教授 伊藤真之

神戸大学発達科学部が主催、兵庫県立人と自然の博物館の協力、兵庫県と神戸市の後援を

受け、2006年11月26日(日)、神戸大学百年記念館と瀧川記念学術交流会館において「市民と大

学の環境フォーラム」を開催しました。このフォーラムは、環境保全における市民の果たす役割が

重要性を増す中で、環境活動に取り組むNPOなどの市民組織、行政、大学の学生・研究者など

の交流をはかるとともに、環境市民活動に対して大学の果たすべき役割について議論することを

目的として企画されたものです。

当日は120人余の参加者があり、午前にはNPO法人アサザ基金代表理事の飯島博氏により

「霞ヶ浦アサザ・プロジェクト」というテーマで、茨城県霞ヶ浦の環境保全に対する市民・学校・自治

体・企業などの協働に関する招待講演が行われました。午後のワークショップでは国連大学高等

研究所の名執芳博氏による「持続可能な開発のための教育と地域拠点」の紹介、 早稲田大学高

等学院の高校生による「高校生環境連盟」の紹介の後、里山の保全、環境汚染、物質循環、環境

教育、若い世代の環境活動への参加などについて、 3グループに分かれてワークショップが行わ

れました。また、一日を通じて、環境保全に関わる市民活動、大学における研究・調査など、約60

件のポスター発表も行われました(ポスタータイトルなどについては、

http://envforum.h.kobe-u.ac.jp/about_poster.htmlをご参照ください)。神戸大学からは、発達科学部・総合人間科学研究

科のほか、海事科学部、自然科学研究科、農学部地域連携センター、内海域環境教育研究セン

ター、環境管理センターなど、さらに地域の他大学からも参加があり、和やかな雰囲気の中で、環

境への取り組みについて市民と大学などが相互理解を深めることができました。

このフォーラムは、発達科学シンポジウム経費とともに、神戸大学の教育研究活性化支援経費

(課題名「『参加型環境学習プラットホーム』の創造とそれを生かした『行動できる環境人材』の養 成」)による支援を受けて実施されたもので、企画・運営には20名程度の学生スタッフが参加し、

教育プログラムとしても一定の成果を収めることができました。

なお、このフォーラムの成果を踏まえて、2007年度より、環境課題を含む市民の科学技術に関

わる取り組み、活動を支援することを目的とした「サイエンスショップ」が発達科学部に開設される

他、国連大学が進める「持続可能な開発のための教育に関する地域の拠点」(Regional Centre

of Expertise on Education for Sustainable Development)の兵庫‐ 神戸地域への設定に向け

て、発達科学部、文学部、経済学部などのスタッフが協力して取り組んだ結果、2007年8月31日 付で「RCE Hyogo-Kobe」として認証を受けました。

(11)

環境に関する教育・

研究と

地域連携

環境に関する地域貢献

環境会計・

環境報告書 への 取り

組み

経営学研究科 教授 國部克彦

1990年代から、環境省や経済産業省による環境会計や環境報告書に関わるプロジェクトに参

画してきました。昨年度は、環境省の「環境報告書ガイドライン改訂検討会」のメンバーとして、環 境報告ガイドラインの3回目の改訂作業に関与し、本年6月に「環境報告ガイドライン2007」が発

表されました。今回の改訂では、生物多様性や環境と金融面に踏み込むとともに、懸案の社会性

事項についてもかなり充実するようになりました。

環境省関係では、以前に「環境配慮促進法」にもとづく環境報告のあり方についての諮問委員

会のメンバーも務めたことがあり、そこでの提言が国立大学法人の環境報告書でも基準となって

います。しかし、実際にはその当時想定していたよりもはるかにレベルの高い報告書が作成され

るようになり、予想以上の効果があったと思っています。

また、経済産業省関係では、環境管理会計の主要手法であるマテリアルフローコスト会計

(MFCA)について、「MFCA開発普及事業委員会」委員長として同手法の開発と普及に努力して まいりました。下図はそのパンフレットです。キヤノンや田辺製薬などをはじめとして、日本企業に 普及しつつあります。マテリアルフローコスト会計については、経済産業省はISO14000ファミリー

の中に国際標準規格として提案する予定で、現在は、そのための「環境管理会計国際標準化対

応委員会」の委員長も務めています。

大学では、このような最前線での取り組みを学生にもできるだけ伝えるように努力し、臨場感溢れ

る講義を目指しています。また、環境会計や環境報告は企業だけでなく、大学にとっても、環境保

全のための有力な手段となりつつありますので、このような経験を本学の取り組みにも生かしてい

(12)

環境に関する教育・

研究と

地域連携

環境に関する地域貢献

自治体、

大学、

民間 の協働によるグラ

スパーキング(

芝生化

駐車場)

推進事業の紹介

工学研究科 助教 竹林英樹

工学研究科建築学専攻森山研究室では、ヒートアイランド現象緩和や景観性向上等の効果が

期待されるグラスパーキング(芝生化駐車場)について、今後の技術改善や普及促進に資するた

め、平成17,18年度に兵庫県、他大学、民間企業、NPOと協働して実証実験を行い、各種工法の 仕様と効果の総合的な評価・検証を行いました(http://web.pref.hyogo.jp/wd03/gp.html).実施場

所は、兵庫県福祉センター(神戸市中央区坂口通)の平面駐車場で、以前は一般的なアスファル

ト駐車場であった場所に、公募により決定した32組の参加企業等が施工と維持管理を実施し、当

研究室は調査測定及び評価・検証を担当しました。写真は対象とした駐車区画の全景及び、赤外

線放射カメラにより撮影した夏期晴天日の表面温度分布を示しています。図中奥のアスファルト面

と比較して、芝生化された駐車区画の表面温度が低温になっている様子が分かります。グラスパ

ーキングでは、施肥、散水、除草などの芝生の管理だけではなく、駐車場としての機能を保持する

ための、自動車の荷重に対する対応、エンジン熱に対する対応、など各社様々な工夫が行われて

います。今回の実証実験では、ヒートアイランド現象緩和や景観性向上等に関してある程度の成

果を得ることが出来ましたが、維持管理に関する課題(維持管理にかける費用と得られる性能の

関係など)については、更に継続的な調査が必要です。平成19年度からは場所を兵庫県庁南の

駐車場(神戸市中央区下山手通)に移し、特に維持管理に関する課題に注目した実証実験を行っ

ています(http://www.hyogo-gp.net/grassp.html)。今回紹介しました調査事例は、特定の企業と

の共同研究というスタイルではありませんが、企業が提案した技術(ここでは駐車区画)の相対的

な比較を行うことで、各企業の技術の改善が図られ、より良い製品の開発と普及に繋がっていると

考えられます。

グラスパーキングの全景 と赤外線放射 カメラによる表面 温度測定結果

(13)

環境に関する教育・

研究と

地域連携

ピッ

環境イ

ンパク

低減 に関する材料 ・

プロセス国際ワーク

ショ

プ」

開催報告

工学研究科・応用化学専攻 教授 近藤昭彦

平成18年12月4日、神戸大学百年記念館 で「環境インパクト低減に関する材料・プロセス国際

ワークショップ」を本学の平成18年度教育研究活性化支援経費による支援を受け工学部応用化

学科が中心となり開催した。広範な研究分野が横断できる議論の場を設定し、「環境インパクト低

減」というキーワードのもと持続的社会形成のための化学分野からのアプローチの探索を目指し

た。ワークショップでは、アジア・オーストラリアを中心とした研究者8名(Xin-Hui Xing (Tsinghua University, China) , Jin-Ho Seo (Seoul National University, Korea), Da-Ming Wang (National Taiwan University, Taiwan), Qiang Xu (AIST, Japan), Yong-Gun Shul (Yonsei University, Korea), Howard See (The University of Sydney, Australia), Mohammed Dauda (Tokyo Metropolitan University, JSPS, Japan), Masanobu Ishikawa (Kobe University, Japan))によ

り、環境負荷を低減し、持続的社会の構築を目指す材料とプロセス開発についての様々な取り組

みについての講演が行われた。工学部応用化学科・大学院自然科学研究科応用化学専攻の学

生を中心に、のべ196名が参加し、熱心な議論が行われた。また、アジアにおける共同研究ネット

ワークの構築について話し合われた。今後こうした議論を神戸大学を中心として継続的に行なうこ

とで、アジア・オーストラリア等の近隣諸国との共同研究に発展することが期待される。

(14)

環境に関する教育・

研究と

地域連携

ピッ

エコ

ロ」

について

国際文化学部 3年生 山本拓也

環境 サークル 「エコロ」は神戸大学の学生を中心 とした環境サークルです。

日常 から環境 の改善 を考えるキャンパスエコロジーから、世界へと視野 を広げた勉強会まで、環境と

名のつくあらゆる事象 に手を伸ばし貪欲 に環境問題について考え、実践 しています。

これまでの主な活動

ビオトープ

生態系 の保存 ・校内美化 の見地 から、工学部にビオトープを設置 し、希少な生物種 の生育 を見守

っています。ビオトープは 、人の手によらないで生態系 が機能 することが理想的 という見方があります

が、現在の私たちの 管理 しているビオトープでは一定 の生物種 の定着は確認できるものの 、まだ当初

予定したほどの 多様性は確保 できていない状態にあるといえます。今後も試行錯誤 を繰り返し、少し

でも生態系 の回復 に貢献できるよう努めていきます。

六甲祭での環境活動

例年にならって、今年も六甲祭実行委員の方たちと協力して、六甲祭で環境負荷の低減と環境啓発

のアピールを兼ねた活動をする予定です。

分別指導

模擬店への生分解性トレー・国産間伐材割り箸の斡旋

トレーは農学部の農場にて堆肥化させていただく予定です。

エコ店舗(トレーを使わない店舗)の推奨

アートゴミ箱のデザイン募集

ゴミのポジティブなイメージを喚起させるようなデザインを公募し、実際に製作し、六甲祭で の使用を予定

環境活動 を通し

環境 という問題 は一枚岩ではない、ということを強く実感しています。環境

問題 が人類の直面 している重大 な問題 の一つだという意識が共有 されてい

ても、環境問題 を実践 に移す場では、必ず人と人との交渉が伴い、そうした場では経済 的/政治的/そ

の他の利害 関係が複雑に絡み合って、必ずしも環境を最優先 することができる状況ではないことがほと

んどです。そのような場では環境問題の理論、知識 よりも、むしろ人を説得し、やる気を喚起させるよう

(15)

環境に関する教育・

研究と

地域連携

ピッ

神戸大学総 合ボラ

ンティ

アセンタ

まちづく

分野セク

ショ

ン「

んかち」

について

経済学部 3年生 深水 夏樹

活動概要

私たちとんかちは月に一度、第三土曜日の午前中10:00∼12:00にJR鷹取駅近くの天井川

公園にて公園の整備活動を行っている地元自治会の方々のお手伝いをしています。主な活動

内容としては清掃、雑草の草抜き、肥料の散布、スプリンクラーの整備、ビオトープの管理でた

まに植樹を行ったりもします。もともとは震災当時、この地区の高齢者の支援を行っていてその

関係から現在の活動行っているため、私たちはこうした公園の整備活動のほかに住民の方々と

の関係作りにも力を注いでいます。

活動し

ていて気付いたこ

月1回の活動なので毎回草は伸び放題ですしでゴミも溜まっています。そうしたゴミを活動の

中でひろっていると、時々粗大ゴミに分類されるゴミを見つけます。詳細としては物干し竿一式や

扇風機、冷蔵庫(小型のもの)も有りました。自治会の方々のお話によりますと、「リサイクル法」

が施行されてからこういった粗大ゴミの投棄が急増したようです。付近の住民が持ってきて捨て

ている可能性が高いとの事でした。そういったゴミは一度自治会の会長さんが自宅へと持ち帰

り、処分している様でしたがその費用はどこから出しているのかは不明です。自治会も助成金を

もらってはいますがそれは公園の整備のための大切なお金ですし、会長が個人的に払っている

ようなことはあってはならないことです。投棄する人はそれが不法だと意識し、他人に多大な迷

惑をかけているという想像力を働かせるべきだと憤りを感じました。

他に環境の面ですが、この天井川公園は阪神高速の高架下に位置しているため排気ガスの

影響等を受けやすいのかと思いましたが植物等は順調に生育しており見た目に悪影響は有りま

せんでした。ただ、近くを流れる天井川では、年に一度自然実験のイベントを行い簡単な水質調

(16)

環境に関する教育・

研究と

地域連携

ピッ

まち美化エンジェ

ル 」

について

私たちまち美化エンジェルは、人通りの多い街頭での清掃活動を通じて、ポイ捨てや歩きタバコの 防止を訴え、

より多くの人達 に「神 戸のまちを美しくしたい」という気持ちを広めていくために、毎月、定期的 に活動しています。

エンジェルとして活動するのは、ボランティアの若者 が中心 です。神戸市内の学生はもちろん、社会人の方も多く

参加しています。また神戸市環境局や三宮 センター街のみなさんからの援助、協力 を受けて、活動しています。

活動内容としては、まず定例活動として、毎月第3土曜、日曜日 に、三宮センター街やJR三宮 駅周辺で清掃活

動を行っています。

定例活動では、赤いユニフォームに帽子 をかぶり、あいさつや看板 を用いた啓発活動を行いながらタバコの吸

い殻や空き缶を拾っていきます。そして単に清掃活動をするのではなく、事前に活動の目標 を設定し、清掃活動後

にはその日の振り返りを行います。そこではより多くの 人たちにまちの美化を呼びかけ、その意識を広めてゆくた

めの方法 や、活動の改善 点などを皆で話し合っています。

定例活動の他にも、神戸まつりや成人式など、神戸で行われているさまざまなイベントにも参加し、まちの美化

を広く呼びかけています。ここでは特に、他のまちの 美化団体やまちの 人たちと協力 して活動することが多く、より 多くのまちの 人達と接することができる大切な機会となっています。

まち美化エンジェルは神戸で活動 している団体とは上記 のようなイベントで共に活動 をしています。

そして神戸だけにとどまらず、日本全 国のまちの 美化 団体とも協力し、全国へまちの 美化を発信してゆく取り組

みも行っています。年に一度、全国に散らばる団体が集まる会議に参加したり、全 国で一斉に行われたクリーンア

ッププロジェクトを神戸でも行ったりと、全国にまちの 美化を広める活動の一翼を担っています。

最後に、私たちの活動のひとつの成果 として、神戸市環境局が、神戸の各地域版まち美化エンジェルの 立ち上

げを手助 けすることで、いくつかの地域 でまち美化 エンジェルの姉妹サークルともいうべき団体ができました。これ からも、私たちはまちの美化 を発信する団体として、神戸はもちろんのこと、神 戸から全国へまちを美しくするとい う気持ちを広めていけるよう、これからもまちの 人や他の団体と協力しながら、さまざまなことに積極的 に取り組ん でいきます。

まち美化エンジェルのロゴ メンバーたち

定例活動の様子 活動 での集合写真

(17)

神戸大学の環境パフ

ーマンス

省エネルギー・

温暖化防止

1.

目標

神戸大学は、原単位(延床面積〔m2〕)当たりのCO2排出量を年1%削減することを目標 としていま す。

2.

電力

1.3%増加

電力 の使用量 は、昨年度より1.3%増加しました。

増加要因 としては、名谷地区のデータを入れたことで見かけ上増加しましたが 、昨年度と同じ範囲で

比較 すると0.4%減少 しました。

省エネ対策として、昼間の消灯、エアコンの温度管理及 びフィルター清掃の徹底 を図っており、今後

も継続 して使用量の削減 に努めます。

※ 平成15年度の六甲台1キャンパス及び鶴甲1キャンパスの 使用量 は

六甲台2キャンパスに集約 しています。

(18)

3.

都市 ガス

4.0%減少

都市 ガスの使用量は、昨年度より4.0%減少しました。

減少要因としては、暖冬が考えられます。

省エネ対策として、ガスヒートポンプエアコンの温度管理及びフィルター清掃の徹底を図っており、今後も継続 して 使用量の削減に努めます。

※ 平成18年度より名谷地 区のデータが含まれるようになりました。

4.

重油

5.4%減少

A重油 の使用量 は、昨年度 より5.4%減小しています。

減少要因としては、暖冬並びに蒸気コンベクターで暖房している室をガスヒートポンプエアコンで空調することに切

替えている室が増加してボイラーの 負荷が下がっていることが 考えられます。

今後 も温暖化 への対策として暖房用蒸気ボイラーの廃止並びに個別 エアコンへの転換を図ります。

(19)

5.

温室効果ガス排出量

5.7%増加、原単位当たりで1.5%増加

温室効果ガスとは、京都議定書で定められた二酸化炭素、メタン、一酸化窒素及びフロン3物質 を言います。

神戸大学では、空調機器 を撤去 する場合、フロンガスは 破壊回収しています。

また、稼働中の空調機器や実験 等で発生するものは微量 で、量の把握 が難しいので、ここではエネルギーの使用

に伴う二酸化炭素排出量のみを示します。

算出方法は、電力、都市ガス、重油の使用量に環境省地球環境局の「事業者からの 温室効果ガス排出量算定方

法ガイドライン」による換算係 数を乗じた量を集計 したものです。

神戸大学では原単位(延床面積〔m2〕)当たりのCO2排出量 を毎年1%削減することを目標 としていますが、平成

18年度は総排出量 が5.7%、原単位当たりの排出量が1.5%、前年 より増加しています。

この 原因としては、校舎の増築や改修で照明や空調設備が増えたこと、電力供給業者が変わったために排出係

数が増加したことが考えられます。

改修 される以前、六甲台地区の校舎は講義室の照明が現行基準よりも不足 し、空調設備 も無い状態だったため、

教育研究環境は大きく改善 されましたが、今後は運転管理において無駄を省くよう、利用者 に対する啓発活動 を推

進します。

※ 平成18年度より名谷地 区のデータが含まれるようになりました。

※ 平成15年度は六甲台地区の電力使用量 を区分していないため

六甲台2に集約 しています。

※ 神戸大学の原単位当たり1%削減 という目標 は、「兵庫 県環境の 保全 と創造 に関する条例」第142条の2に基づいて作成した

「特定物質排出抑制計 画」に基づいています。

(参考) 温室効果ガス排出量

(CO2-t) 神戸大学が占める比率

世界(2004年) 26,528,300,000 0.000132% 日本(2005年) 1,359,900,000 0.002577% 兵庫県(2003年) 73,228,000 0.047854% 神戸市(2004年) 12,037,000 0.291123%

東京大学(2005年度) 138,629

京都大学(2005年度) 135,839

九州大学(2005年度) 88,631

名古屋大学(2005年度) 85,300

大阪大学(2005年度) 73,607

岡山大学(2005年度) 47,320

(20)

神戸大学の環境パフ

ーマンス

省資源・

サイク

1.

給水

平成18年度の給水使用量は、昨年度より3%減少しています。

減少の要因として、六甲台地区の雑用水が25%も減少していることから、六甲台地区の校舎を

改修する際に便所に節水型の便器及び自動水栓型の洗面器を採用したことが考えられます。 今

後もトイレ改修の際には節水型衛生器具を採用して節水を図っていきます。

※ 本学の水源は、六甲台地区は神戸市より供給を受けている市水と

省資源を目的として六甲川より採水した河川水を濾過滅菌のうえ

各施設に配水しトイレの洗浄水、実験用水等に利用している

雑用水の2つ、他の地区は神戸市水道局より供給を受けている

(21)

2.

一般 廃棄物等

平成18年度の一般廃棄物等の排出量については、昨年度に比べ不燃ゴミ及び粗大ゴミが

12%増加し、雑誌が20%減少しました。

不燃ゴミ及び粗大ゴミの増加は、改修工事に伴う備品の廃棄処分が原因と考えられます。

ゴミの分別回収率については、ペットボトル、びん、缶、新聞紙は改善できましたが、段ボール、

雑誌、OA用紙は余り改善できませんでした。

今後、資源ゴミのリサイクル率を高くするため、段ボール、雑誌、OA用紙の分別の徹底を図りま す。

3.

事務用紙

平成18年度における事務用紙の使用量は、昨年度より0.1%減少しました。

この要因としては、会議や講義等においてパソコンを使用することにより、印刷用紙(白黒用)の

使用が減ったことや、両面コピー、コピー用紙の裏側使用、縮小コピー等のコピー用紙の省資源

(22)

神戸大学の環境パフ

ーマンス

有害物質の管理及び対応

排水 ・

土壌検 査について

神戸大学が環境に与える負荷の一つに実験室から排出される実験廃液があります。公共下水

道に流すことのできる水質の基準は「排除基準」と呼ばれ、下水道法および神戸市下水道条例に

より定められています。

本学では定められた排除基準を遵守するため、排水経路中のpH値と含有化学物質量の検査

を定期的に実施しています。最終的には有害物質を取り除く除害施設を経て、公共の下水道に排

出しています。

また、土壌汚染対策を目的に、学内の土壌中に含まれる有害物質の検査も自主的に実施して

います。

排水の水質監視のための施設および有害物質分析装置等

■pH計 12ヶ所

■採水箇所 24ヶ所(内自動採水器より採水11ヶ所) ■中和・曝気槽 5ヶ所

※ 本学における排水の検査データの詳細については環境管理センターホームページをご覧くだ

さい。

中和・曝気槽とそのしくみ

水銀分析装置

(23)

神戸大学の環境パフ

ーマンス

有害物質の管理及び対応

への対応

PRTRとはPollutant Release and Transfer Register(化学物質排出移動量届出制度)の略

で、有害な化学物質がどのように使われ、処理をされているかを把握するため、1999年に「特定

化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律(化管法)」により制

度化されました。

PRTRでは報告対象となる化学物質の年間使用量が1トンを超えると行政機関への報告が義務

となりますが、平成18年度においても昨年同様1トンを超える使用量の指定化学物質はありませ

(24)

神戸大学の環境パフ

ーマンス

有害物質の管理及び対応

医療廃棄物

楠地区の医学部と附属病院では、使用済みの注射針、血液や体液の付着したガーゼ等感染症

を発生させる恐れのある特殊なゴミが発生します。

これらのゴミは、「廃棄物処理及び清掃に関する法律」により特別管理産業廃棄物の感染性産

業廃棄物という項目に分類され、その管理及び処理方法については厳重に行うことが規定されて

います。

平成18年度に附属病院等で発生した医療廃棄物は、次のとおり処理しました。

医療従事者が所定の容器に収納

専用の保管庫に集積

収集運搬:(株)イノウエ

中間処理(焼却):神戸環境クリエート(株)

最終処分(埋め立て):大栄環境(株)三木事業所

平成18年度廃棄量

感染性廃棄物専用容器 (段 ボール容器45L) 感染性廃棄物専用容器

(ペールボックス20L)

感染性廃棄物専用保管庫

容器種別 個数 容量(L) 重量(kg) 備 考

ペールボックス(20L) 4,747 94,940 28,482 段ボール(45L) 35,875 1,614,375 358,750

(25)

神戸大学の環境パフ

ーマンス

有害物質の管理及び対応

廃棄物 への 対応

神戸大学では、各部局の電気室等に「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理に関する特別

措置法」に基づきPCB含有絶縁油の電気機器を適正に保管しています。

平成18年度では、国際文化学部・大学教育推進機構、発達科学部の保管廃棄物を本部に集

約化して管理の強化を図りました。

今後、日本環境安全事業(株)大阪事業所に処理を委託するため、高濃度PCB廃棄物の早期

登録を平成18年3月27日に完了しました。

また、微量PCB混入の恐れがある使用中の電気機器についても平成18年度に調査を完了し

ました。

PCB廃棄物数量一覧(平成19年3月末時点)

部局名 保管場所

PCB廃棄物 の種類別 数量(台 ・個) 変

圧 器

油入 り 遮断器

進相用 コンデンサ

放電用 リアクトル

照明用 安定器

ドラム缶 保管油

ウ エ ス

本部

本部管理棟

1階電 気室 5 17 22

特高受電所 8 4 2 14

PCB廃棄物

保管倉庫 1 2 1 10,589 1 1 10,595 工学部

機械工 学科棟 1階電 気室

5 5

医学部 5 5

海事科学部 877 1 878

(26)

神戸大学の環境パフ

ーマンス

有害物質の管理及び対応

アスベスト

への 対応

下表に示す吹き付けアスベスト等使用個所については、平成18年度中に全て除去、囲込みの

対策を終えました。

今後は、囲込みを行った箇所について、年1回、濃度測定を実施します。

吹き付けアスベスト等使用建物一覧

(注)濃度測定結果について

本調 査の定量限界 値は0.5(f/リットル)であるため、濃度計算の結果 が0.5(f/リットル)未満のものについ ては、全く検出されなかった箇所 も含め全て「0.5未満」と表示 しています。

(定量限界値とは、その 分析方法 で十分信 頼性をもって検出することのできる被分析物の最小濃度

の値のことです。)

各建物 の屋外 での濃度測定結果 は全て0.5(f/リットル)未満でした

団地名 棟名称 階数 室名 部位

室面積

(m2) アスベストの種類

石綿含有率

(%)

備考

(処理方法) 六

甲 台

1

第2学舎

1、2 階

教室 天井 713

アモサイト・ クリソタイル

5.0 除去

第3学舎 1階

更衣室、通路、倉庫、

端子集合室、シャワー室

天井 164 クリソタイル 6.0 除去

六 甲 台

2

文学部新館 1階 ピロティー 天井 54 クリソタイル 4.4 除去

本部管理棟

4階 機械室 壁天井 14 クリソタイル 5.0 除去

6階 機械室 壁天井 14 クリソタイル 5.3 除去 情報知能

工学科棟

B1階 機械室 壁天井 100 クリソタイル 2.1 除去

2、 各 階

研究室、階段 天井 216 クリソタイル 3.6 除去

鶴 甲

1

教室棟

1∼3 階

講義室、自習室 天井 769 クリソタイル 2.0 除去

教室棟

1∼3 階

講義室 天井 423 クリソタイル 3.0 除去

住 吉

1

中学校校舎 1階 北玄関 天井 21 クリソタイル 5.4 除去

基礎校 舎

B1、

R階

機械室、ボイラー室、

EV機械室、排風機室

天井 380 クリソタイル 1.6 除去

基礎校 舎

B1、

2、3 階

電気室、冷室、

低温室、階段

天井 361

アモサイト・ クリソタイル

13.0 除去

明 石

附属明石中学校 1階 ホール 天井 148 クリソタイル 1.6 除去

大 久 保

本館 1階

陶工教室、木工室、

農業教室

天井 168 クリソタイル 1.7 除去

本館 2階 美術室、研究室 天井 83 クリソタイル 1.7 除去

本館 1階 昇降口 天井 48 クリソタイル 1.7 除去

深 江

総合水槽実験 棟 1階 倉庫 天井 15

アモサイト・ クリソタイル

9.0 除去

大学事務局

3、4、 各階

秘書室、第一会議室、

第二会議室、階段

天井 186 クリソタイル 1.0 除去

ひ よ ど り 台

合同宿 舎2号棟

1∼4 階

(27)

神戸大学の環境パフ

ーマンス

グリ

ーン購入・

調達の状況

平成13年4月から「国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律(グリーン購入法)」

が施行されました。 この法律は国や独立行政法人等の機関が率先して環境に優しい物品などを

積極的に購入していくことを定めたものです。

またこの法律に基づき神戸大学では毎年度、環境物品等の調達に関する方針を作成し、 この

方針に基づいた物品等の調達を行いその実績を公表、及び関係省庁に報告しています。

調達方針において、調達総量に対する基準を満足する物品等の調達量の割合により目標設定

を行う品目については、 物品等の調達実績の平均で昨年度99.7%から99.9%に改善しました。

平成18年度グリーン購入・調達の実績状況

神戸大学では17分野199品目について、調達状況を調査しました。その内の主な10分野につい

ての調達実績を下表に示しています。

分野 品目 総調達量

特定調達物品 調達量

特定調達品目 調達率

紙類

コピー用紙等 194,006kg 194,006kg 100%

ティッシュペーパー 438kg 438kg 100%

その 他 40,105kg 39,547kg 99%

文具類

ボールペン 4,692本 4,692本 100%

封筒(紙製) 397,045枚 397,045枚 100% その 他 127,433個 127,402個 99% 機器類 3,039個 3,039個 100%

OA機器 コピー機、プリンタ等 50,463台 50,463台 100%

照明 蛍光管 9,482本 9,482本 100%

インテリア類 カーテン 102枚 102枚 100%

作業手袋 3,968組 3,928組 99%

他繊維製品 ブルーシート 61枚 61枚 100%

公共工事 衛生器具 9個 9個 100%

役務 印刷 756件 756件 100%

(28)

環境活動

環境管理センタ

ーの活動

環境管理 ガイ

ブッ

本学の全構成員を対象とし、実験排水・廃液の適切な取り扱いおよび処理方法、ゴミの適切な

分別、省エネルギーの推進のための具体的な指針(冷暖房設定温度、こまめな照明器具の消灯

等)などに関して記載した小冊子を配布し、環境保全への啓発活動を行っています。

掲載ページの 一部

(有害薬品類等の一覧)

掲載ページの 一部

(29)

啓発用ポスタ

本学における省エネルギー及びごみの分別回収をさらに推進するため、啓発用のポスターを全学

の教室、ごみ箱、掲示板等に掲示しました。

ごみ分別 啓発ポスター

(30)

環境活動

環境管理センタ

ーの活動

全学を対象と

たエネルギー消費量 に関する

アンケート

調査結果 について

環境管理センターでは、エネルギー消費量の実態調査に関連して、エネルギーが消費される要

因を探るために、部屋の使用状況に関するアンケート調査を行っています。昨年度の報告書では

六甲台2団地の結果について示しましたが、今年度は引き続き全学を対象にした結果の一部を報

告します。

調査は2005年から2006年にかけて3回に分けて行い、部屋の特徴を知るための項目として「部

屋の用途」、「主な使用者」、「使用時間」を、またエネルギー消費量の増減に大きな影響を及ぼす

空調に関する質問項目として「冷暖房の設定温度」、「使用時間」、「使用期間」、「退室時はこまめ

に停止を行っているか」などを尋ねました。アンケートは対象とした建物のすべての部屋に配布

し、主として部屋を使用している人に回答してもらいました。配布部数は4307部、回収部数は 3272部、回収率は76%でした。

「退室時はこまめに消灯を行っていますか」との問いには、下図(左)のようにどの部局もおおむ

ね消灯しているとの回答であり、その他の照明や冷暖房に関する項目の結果からも、省エネルギ

ーに対する比較的高い意識が見られました。実施していないとの回答が多くあったのは、講義室

などの不特定多数の人が利用する部屋でした。

下図(中)のように、エアコンの効きに大きな影響を与える「フィルタの清掃を行っていますか」と の問いには、回答が得られた部屋の7割近くが行っているとのことでした。行っていない理由として

は、「清掃方法が分からない」との声が多く寄せられました。2007年の冷房シーズン前には全学を

対象としたエアコンのフィルタ清掃キャンペーンが行われ、きれいな空気と省エネルギーの実現が

計られたと考えています。

また、熱交換換気装置は建物の改修が進むにつれて導入されている部屋が増えていますが、

機器の仕組みを理解し季節による普通換気との使い分けを行うことは、下図(右)に示すようにな

かなか徹底されていないようです。一般に熱交換換気装置は、省エネルギーを目的として取り付

けられており、冷房または暖房時のみに部屋の熱負荷を減らすために使われます。今後、このこ

とについても広く周知していくことが必要であると考えています。

エアコンのフィルタを清掃

しない理由 はなぜですか

退室時 にはこまめに

消灯を行っていますか

(31)

環境活動

各部局の省エネ・

サイ

ル活動

本学の各部局において下記の身近な省エネ・リサイクル活動の平成18年度における実施状況

について調査しました。

その結果において、節電や資源ゴミのリサイクルについて分析のうえ改善案を立画します。

項目 内容 実施部局 数/全部局 数

1.空調設備

1)温度設定の適正化 33/34

2)室 内機のフィルターの 清掃 29/34

2.電力

1)昼休み時の消灯 31/34

2)パソコンのスリープ化 28/34

3)その 他電気使用 の削減 23/34

3.ごみ

1)紙類の分別 34/34

2)紙類のリサイクル 業者 への 売払 い 9/34

3)金 属類のリサイクル 業者 への 売払 い 7/34

4.その 他

1)省 エネ活動(ポスター等) 23/34

(32)

環境活動

神戸大学生協の環境活動の概要

神戸大学生活協同組合

神戸大学生協は、神戸大学内で食堂部・書籍部・購買部の各事業活動を行っています。これら

の事業活動に伴う環境負荷を縮減するため、幾つかの環境対策活動を行っています。また、今後

に向けて、試行・提案するプランの検討も行っているところです。

1.

ゴミ

の分別回 収

現在、学内77カ所に分別ゴミ箱の3点セット(空き缶・ペットボトル・その他燃えるゴミ)を設置して各

キャンパスでの資源ゴミの回収を定期的に行い、リサイクル業者に引き渡しています。(無償)

缶・ペットボトルの回収量は下表の通りです。

食堂から排出されるプラスチック類についても分別回収し、資源ゴミとして再生業者に引き渡してい

ます。(無償)

2.

ほっ

かる弁当の容器回 収

ほっかる弁当とは、温めて販売する弁当のことで、その容器は保温力を保つための内張フイルム

をはがせば、そのまま紙資源ゴミとしてリサイクルできる弁当のことです。

神大生協では、通常期全学で、この弁当を1日約1,000∼1,200個販売しています。そのため容器

回収ボックスを別途特別に誂え、キャンパス内8カ所に設置してその回収率を上げることを目指して

います。平成18年度で約30%の回収率でしたが、これを70%程度に上げるため、回収ボックスの

設置数を増やす、デポジット制を導入する、回収率を公表していく、などの対策を考えています。

3.

レジ袋有料化のアンケート

関東の大学生協では、レジ袋が有料化されている例があり、神大生協でもレジ袋削減の試みとし

て、まずは事前アンケート活動を考えています。関東の例では、レジ袋5円の有料化で90%のレジ

袋が削減されたとのことです。

アンケートの実施は、神大生協の学生組織(生協学生委員会)の活動の一環として行う予定です。

4.

ごみジャ

パンの 環境活動 への 協力

環境団体NPOごみジャパンの環境活動への協力として、廃棄される商品(具体的には化粧品メー

カーマンダムの商品)の再販売に協力しています。

平成18年11月より、購買部六甲台店と国際文化学部店で、マンダムの廃棄予定品を定価の半額

で販売することで、廃棄コストの軽減、利用者への便宜、環境活動への側面援助の役割を果たして

います。

平成16年度 平成17年度 平成18年度

空き缶回 収量 18,840kg 19,800kg 15,900kg

回収本数(推定) 753,600本 792,000本 636,000本 ペットボトル回収量 22,240kg 23,990kg 20,720kg 回収本数(推定) 695,000本 749,687本 928,750本

合計回 収量 41,080kg 43,790kg 45,620kg

(33)

5.

食堂 より

の排出 ごみ削減

食堂の食材は、下処理を済ませた加工食材を使用しているため、調理に伴う廃棄物は殆ど生じま

せん。

また、メニューの提供方法は、定食方式と異なり、カフェテリア方式で、利用者が必要とする分だけ

購入するため、食べ残し残滓は非常に少なくなっています。その他、ライスや通常メニューはサイズ

をこまめに分けて対応(大、中、小、プチサイズなど)しているため、更に残滓が少なくなっていま す。

その他、厨房で使用する容器類については、ドレッシング、調味料、玉子のプラスチックケース、お

米のビニール袋など、リサイクルできるものは資源ごみとして処理することで、一般ゴミの量を減ら

しています。

6.

排水 対策

---

食堂 のグリ

ースト

プの 改善

食堂厨房からの排水は油脂分を含んでいるため、水質に与える影響には大きなものがあります。

神大生協でも、かねてよりこのグリーストラップの性能について、より高いものを検討してきました

が、現在では酵素を利用したものを採用し、BODなどの環境基準値をクリアーしています。(六甲

台、工学、ランス)

また、最近、国際文化学部食堂では、新型の鹸化剤を利用した方式についても導入を検討してい

ます。

7.

食堂 厨房での節電、

節水

厨房では、使わない照明はこまめに消す、水道の出しっぱなしはしない、など日常作業の中で注意

しています。また、水道の出し過ぎを制御する節水システムを導入し、節水に努めています。

8.

プ麺の残滓処理

カップ麺の湯切り用また残滓用のスタンドアローンのシンクを、利用の多い国際文化学部と工学部

の店舗前に設置することで、環境美化に貢献しています。

9.

その他

食堂の洗剤は、洗浄機以外は石鹸洗剤を、また洗浄機は洗浄機用無リン洗剤を使用し、環境への

負荷に配慮しています。

揚げ物用の廃油は、石鹸などへの再生資源として回収業者に引き渡しています。

以上

(34)

第三者意見

今年の環境報告書では、学長が目指されている「国際的に卓越した研究教育拠点として国際社会に貢

献」することを踏まえ、環境に関する教育・研究と地域連携の内容の情報公開が一層拡充されたことが特徴

であり、評価できます。また、報告書全体については、神戸大学の環境憲章、環境保全のための組織体

制、重要な環境パフォーマンス、環境活動等の的確な要約が記載されており、実績と課題について重要と

思われる情報が適切に記載されていることも評価できるものです。

環境意識 の高い人材 の育成 と

支援 について

神戸大学の環境憲章にあるように「大学の最大の使命は人材の育成」にあります。この人材には、

学生だけでなく、教職員を含む大学の構成員全員が含まれます。神戸大学で、排水・廃液の処理方

法、ゴミの分別、省エネ推進などに関する小冊子を配布し、ポスターを掲示するなどの啓発活動がな

されていることは、地道ではありますが、環境マインドの育成のために非常に大切なことであると思い

ます。

大学生は良い意味で非常に柔軟で、新しい考え方を受け入れ、純粋に物事に取り組むことができ

ます。若いときに身につけた考え方は、将来にわたって彼・彼女らの行動指針となることから、教育的

効果は大きいものがあります。神戸大学では学生の環境サークルやボランティア活動が活発になされ

ており、これらの地域連携活動は、社会をつくるという自覚をもち、倫理的で自律的に行動する学生を

育むと期待されます。

また、「学問の府」である大学で働く教職員には、品格ある行動が求められます。高い環境意識をも

ち、教職員の家庭や地域での行動が良い影響の輪を広げていくことができるように、そして学生が教

職員の姿勢からも学ぶことで、プラスのスパイラルが生まれることを期待します。

地球環境 を維持 し

創造 するための 研究の促進 について

環境報告書では、環境に関する先進的な研究の内容が紹介されていることで、研究教育拠点とし

ての具体的な取り組みを知ることができます。各先生方の真摯な研究姿勢も報告書から伺い知ること

ができます。これらの研究成果や先生方の研究姿勢そして研究に取り組む熱意は、少なからず学生

の意識に影響を与え、学生の環境活動の原動力となっていると推察されます。

願わくは、これらの研究に肌で接した学生の意識の変化や、貴重な研究成果を広く地域・社会に還

元するための取り組みがもっと見えてくれば、と思います。

環境保全活動 の推進について

環境報告書では、神戸大学でなされている環境活動、重要な環境パフォーマンス目標と実績が適

切に示されています。電力使用量と温室効果ガス排出量に関しては、若干増加していますが、増加原

因の究明と今後の対応策が明記されているところは評価できるものです。実績が改善したものについ

ても、改善理由やさらなる課題が明確にされており、次年度以降のパフォーマンスにさらに期待がもて

ます。

また、土壌汚染などの検査が自主的に実施されていることも評価すべき点です。今後は、大学活動

が潜在的に環境に与える影響による環境リスクを評価するためのリスクアセスメントのしくみを確立す

ることも必要になるでしょう。そのために、教員や大学院生の研究成果などを積極的に活用することも

(35)

一方で、環境マネジメント活動を継続的に推進し、レベルアップさせるためには、長期的な目標から

バックキャスティングしていくことが大事ですが、中長期目標が環境報告書では示されていないため

に、次のステップが見えにくくなっています。環境方針を、具体的な目標にどう落とし込むか、その場

合、教職員や学生にわかりやすい目標設定となっているか、環境方針や目標が教職員や学生にどの

ように伝えられているかも大切です。大学は、ともすると、官僚的組織となりマネジメントが複雑になり

がちです。大学経営層、学生、教職員のすべてがどの段階でどのように関わればよいのか、自分たち

に何ができるかをわかりやすくすること、シンプルな環境マネジメントのしくみを整えて参加を促すこと

が重要になるでしょう。

さらに、活動が一定のレベルに達した後、そこからさらにどう進展させるかという時には、これまでと

は違った工夫が必要になってくるでしょう。例えば設備の改修などを検討する場合に、コスト増が意思

決定の妨げとならないように、適切なコスト・ベネフィット分析も必要になってくるでしょう。

学問の府」

ての神戸大学への 期待

国立大学に環境報告書の作成が義務づけられたことは、社会から大学への期待の大きさを表して

いるともいえます。知の先端を担う神戸大学として、環境への取り組みについても、社会をリードして いくという意識で取り組んでもらえたなら、環境配慮型組織の新しいコンセプトを問いかけ実践してもら

えたなら、地域や他大学・企業など社会全体に一層プラスの影響を与えられると思うのです。神戸大

学で行われている最先端の研究を活かしてベストプラクティスの実践につなげること、環境への取り

組みを通して大学の創造的破壊に取り組まれることを望みます。日本、そして世界が待ったなしで取

り組まなければならない環境問題の解決に向けて、世界最高水準の研究教育拠点である神戸大学に

期待される役割は大きく、そして重いものであると思います。

氏 名 阪 智香 (さか ちか)

現 職 関西学院大 学商学部准教授

プロフィール 関西学院大 学大学院商学研究科修了。

商学博士。現在 は、日本学術会議連 携会員、

大阪府環境審議 会委員、日本社会関 連会計

学会 監事、ディスクロージャー研究学会 理事。

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